株式会社フタバ図書の現在は?経営譲渡の真相とTSUTAYA新体制
広島を中心に大型複合書店「GIGA」「MEGA」を展開し、中四国から関東まで多くのファンに親しまれてきた株式会社フタバ図書。書籍だけでなくCD・DVDのレンタル、ゲーム、文具雑貨、カフェまで揃う超大型店舗モデルの先駆者として一時代を築きましたが、出版不況やデジタル化の波を受けて経営危機が表面化し、2021年に大規模な事業再生へ踏み切りました。
経営譲渡から新体制へと舵を切ったフタバ図書は、現在どのような変革を遂げているのでしょうか。TSUTAYAを傘下に持つCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)をはじめとするスポンサーとの関係性や、店舗の統廃合・リニューアルの現在地、気になる中古買取の評判まで、取材データをもとに真相を詳しく紐解きます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:2021年の事業再生ADR成立に伴い新会社へ事業を承継。CCCやエディオン、地域金融機関の出資を受け再スタートを切った。
- 要点2:TSUTAYAのFCモデル導入や駿河屋との提携、トレカ・ホビー・コワーキングなど「体験型エンタメ複合店」への業態転換を推進。
- 要点3:不採算店舗の整理(閉店)を一巡させ、2026年現在は広島・中四国・福岡・関東の旗艦拠点を中心に筋肉質な収益基盤を確立。
【現在の最新状況】株式会社フタバ図書は今どうなっているのか?
フタバ図書は現在、2021年3月に設立された新会社「株式会社フタバ図書」のもとで順調に事業再生プロセスを進めています。旧法人が抱えていた過剰債務を切り離し、収益性の高い事業と主要店舗を新会社へ事業譲渡(会社分割)したことで、財務基盤の健全化が図られました。
2026年現在のフタバ図書は、単なる「本とレンタルを扱う店」からの完全な脱却を果たしています。従来の巨大な売り場面積を活かし、急成長するトレーディングカード(トレカ)専用対戦スペース、ホビー・フィギュアの中古売買、シェアオフィスやカフェが融合した滞在型ライフスタイル空間へと各店舗の大幅なリニューアルを完了させました。
特に広島県内を中心とするドミナントエリアでは、地域インフラとしての存在感を維持しながら、デジタル時代に対応した複合型エンターテインメント施設として安定した集客を記録しています。
経営譲渡に至った決定的な理由|大型出店と市場構造の変化
フタバ図書が私的整理の一種である事業再生ADRの利用と経営譲渡に追い込まれた背景には、複合的な事業環境の悪化と投資戦略のズレがありました。主な要因は次の3点に集約されます。
第1に、出版市場の構造的縮小とデジタル化です。紙の書籍・雑誌の売上減少に加え、スマートフォンの普及によってコミックや雑誌の電子書籍化が一気に加速しました。
第2に、レンタル事業の急激な需要消失が挙げられます。かつてフタバ図書の大きな収益源であった映画DVDや音楽CDのレンタルは、NetflixやAmazonプライム・ビデオ、Spotifyなどの定額制ストリーミングサービスの台頭により市場そのものが縮小しました。
第3に、大型店舗「GIGA」「MEGA」への積極投資による固定費の増大です。郊外型や駅前型の超大型複合店舗は、好況期には圧倒的な集客力を誇ったものの、客足が鈍化すると莫大な家賃負担と人件費が重くのしかかりました。これらが重なった結果、キャッシュフローが悪化し自力再建を断念せざるを得ない状況に追い込まれました。
再建スポンサーとTSUTAYA(CCC)との深い関係性を解剖
経営難に陥ったフタバ図書を救済するため、強力なスポンサー連合が結成されました。中心となったのは以下の有力企業・ファンドです。
筆頭格として名乗りを上げたのが、TSUTAYAを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)です。さらに、広島に強い地盤を持つ家電量販店大手のエディオン、出版取次大手の日本出版販売(日販)、そして地元金融機関であるもみじ銀行系のひろしまイノベーション推進機構などが出資・支援を行いました。
この再建スキームによって、フタバ図書とTSUTAYAの関係は劇的に深化しました。フタバ図書はCCCのフランチャイズチェーン(FC)に加盟し、一部店舗でのTSUTAYA屋号の導入や、TSUTAYAが持つ書籍・文具・雑貨のマーチャンダイジング(商品計画)ノウハウを全面的に採り入れました。さらに共通ポイントサービス「Vポイント(旧Tポイント)」の相互利用など、CCCグループのスケールメリットを最大限に活かした店舗運営へと舵を切ったのです。
【店舗一覧・最新動向】GIGA・MEGAの行方と相次ぐ閉店・リニューアルの真相
新体制への移行に伴い、各地で「フタバ図書の閉店」が相次いで報じられたため、心配したファンも少なくありません。この閉店ラッシュの真相は、再建計画に基づく徹底した不採算店舗のスクラップ&ビルドです。
契約満了を迎えた賃貸物件や、売場面積に対して収益が見込めない郊外店舗を中心に計画的な閉店が断行されました。一方で、残存させた主要店舗や「GIGA」「MEGA」といった大型旗艦店には集中的なリニューアル投資が実施されています。
主力店舗では、縮小したレンタルコーナーの跡地にホビー買取・販売の「駿河屋」をインショップ形式で誘致したり、数百席規模の大規模トレカ対戦スペース「VRトレカ堂」を新設したりと、来店動機を生む新コンテンツの導入が加速しました。現在展開されている主な拠点エリアは以下の通りです。
【フタバ図書の主要展開エリア】
・広島エリア:GIGA広島駅前店、MEGA中筋店、GIGA祇園店、TERA広島府中店など地域中核店が多数稼働
・山口・中四国エリア:GIGAフレスタモール岩国店をはじめとする地域密着型複合店舗
・福岡エリア:GIGA福岡春日店など九州の拠点店舗
・関東エリア:GIGA武蔵浦和店など厳選された高密度立地店舗
フタバ図書の買取評判とネットの反応|ゲーム・トレカ・本の中古査定は?
フタバ図書を利用する一般ユーザーにとって、店舗の存続と同じくらい関心が高いのが「中古買取サービスの評判」です。本・コミックだけでなく、ゲーム機本体、ソフト、トレーディングカード、アニメグッズなどを幅広く扱っています。
SNSやネット上の口コミ・評判を分析すると、近年は特にトレカとホビー関連の査定に対するポジティブな評価が目立ちます。駿河屋とのFC提携店舗が増えたことで、専門的なプレミア価格が適正に反映されるようになり、「他店で断られたレトロゲームやフィギュアを高値で買い取ってもらえた」「トレカの買取相場が全国水準で安定している」といった声が多く寄せられています。
一方で、「書籍や古本のまとめ売りに関しては、大手古本チェーンと大きな差はない」「大型連休などの繁忙期は査定待ち時間が長くなる」といったリアルな意見も見受けられます。日常的な不用品の処分からコレクターアイテムの売却まで、取り扱いジャンルの広さが高く評価されている点は今も変わりません。
株式会社フタバ図書の会社概要とこれまでの歩み
地域文化の担い手として100年以上の歴史を刻んできたフタバ図書の基本情報を整理します。
【フタバ図書 会社概要】
・会社名:株式会社フタバ図書
・設立(新会社):2021年3月(創業:1913年)
・本社所在地:広島県広島市西区観音本町
・事業内容:書籍・雑誌、文具、知育玩具、トレーディングカード、CD・DVD・ゲーム等の販売および買取、カフェ・アミューズメント施設の運営、TSUTAYA FC事業
・主要株主:CCC、エディオン、日本出版販売、ひろしまイノベーション推進機構ほか
大正2年の創業以来、常に時代の半歩先を行く店舗形態を模索してきた同社は、経営譲渡という大きな試練を経て、次世代型の複合リテール企業として再構築されました。
【株式会社フタバ図書】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:フタバ図書の旧ポイントカード(フォレカカード)は現在も使えますか?
A1:新体制への移行に伴い、ポイントサービスは「Vポイント(旧Tポイント)」を中心としたシステムへ統合・リニューアルされました。フォレカカードのサービス終了および移行手続きに関する最新情報は、各店頭または公式サイトで案内されています。
Q2:フタバ図書は倒産したのですか?なぜ多くの店が閉まったのでしょうか?
A2:倒産(破産)したわけではありません。事業再生ADRという公的手続きを活用し、優良事業を新会社へ引き継ぐ「経営譲渡」を行いました。閉店が相次いだのは、再建計画の一環として不採算店舗の整理を進めたためです。
Q3:TSUTAYAの店舗とフタバ図書は何が違うのですか?
A3:フタバ図書がCCC(TSUTAYA運営元)の資本参加を受け、FC加盟店としてTSUTAYAブランドや商材を導入しています。フタバ図書独自の屋号(GIGA・MEGA等)を残しつつ、TSUTAYAのノウハウを融合させた店舗展開を行っています。
まとめ:地域密着エンタメ拠点として描くフタバ図書の未来
創業100年を超える老舗大型複合書店・フタバ図書は、未曾有の経営危機を乗り越え、強力なパートナーシップのもとで鮮烈な復活を遂げつつあります。書籍市場の縮小という厳しい逆風のなかで進められた今回の構造改革は、地方書店の生き残りをかけた極めて先進的なモデルケースといえます。
リアル店舗ならではの「偶発的な出会い」や「体験」を提供するフタバ図書の挑戦は、中四国をはじめとする地域のエンタメ文化を支える重要な拠点として、今後も大きな注目を集め続けるはずです。 (出典: 株式 会社 フタバ 図書(Yahoo!ニュース))