With Regards Toの意味と使い方|単数形との違いや誤用リスクを徹底解説
海外取引先との英文メールや契約書をやり取りする際、日常的によく目にする「with regards to」。日本語では「〜に関して」「〜の件について」と訳され、案件の論点を切り替える際に重宝されている表現です。しかし、英語圏の主要なスタイルガイドやビジネス文書の専門家の間では、この表現に対して「文法的な厳密さを欠く」「単数形の誤用から広まった口語的表現である」といった厳しい指摘が長年続けられてきました。
多くの日本人ビジネスパーソンが無意識に「s」を付けてしまいがちな背景には、英文メールの結び言葉との混同や、長くて格式高く見えるフレーズを好む特有の心理が働いています。グローバル実務において失礼なく、かつ知的な印象を与えるためには、この表現が持つ本来のニュアンス、正しい文法形式、そして現代ビジネスに即した簡潔な言い換え表現を正確に把握しておく必要があります。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「with regards to」は「〜に関して」を意味する前置詞句だが、伝統的な規範文法では末尾に「s」がつかない単数形「with regard to」が正しい標準形と規定されている。
- 要点2:複数形の「s」が付着した背景には、英語メール結びで多用される「With best regards」などの挨拶表現との構造的な混同が存在する。
- 要点3:現代のグローバルビジネスでは、冗長な前置詞句を避け、一語で明確に論点を示す「regarding」や平易な「about」への言い換えが推奨されている。
【意味と基本】「with regards to」の本来の意味とビジネス現場での実態
英語の「with regards to」は、直後に名詞や動名詞を伴い、「〜に関して」「〜について」という主題の提示や話題の転換を行う役割を果たします。英文法上は群前置詞(複数の語が集まって1つの前置詞のように機能する句)として扱われ、文章の冒頭や文頭の接続詞的なポジションで配置されるケースが目立ちます。
たとえば、相手からの問い合わせに対して回答を行う際や、会議のアジェンダを特定するシーンで次のように用いられます。
【with regards to 例文】
・I am writing to you with regards to your inquiry about the new system implementation.
(新システムの導入に関する貴殿からのお問い合わせに関してお手紙を差し上げております)
・With regards to the budget allocation for the next fiscal year, we need to schedule an urgent meeting.
(次年度の予算配分に関して、緊急の会議を設定する必要があります)
文意そのものは明確であり、相手に話の焦点を的確に伝える機能を持っています。しかし、問題となるのは「ビジネス英語 前置詞」としてのフォーマル度と、ネイティブスピーカーが抱く文法的な違和感の有無です。口頭のやり取りやインフォーマルなチャットツールでは頻繁に使われているものの、正式なレターや法的拘束力を持つ文書では、使用を避けるべきとする立場が依然として根強く残っています。

【徹底比較】「with regard to」との違い|単数と複数の正解はどちらか?
検索ユーザーが最も疑問を抱くポイントである「with regard to 違い」の核心は、名詞「regard」に複数形の「s」を付けるべきか否かという点に集約されます。結論から言えば、伝統的かつ公的な基準において正統とされるのは単数形の「with regard to」です。
なぜこのような違いが生じるのか、名詞「regard」の原義に立ち返ると明確になります。単数形の「regard」は「配慮、注意、関連、考慮(attention, consideration)」という不可算名詞的な意味を持ちます。したがって、「with regard to〜」は文字通り「〜に配慮・注意を向けて」という意味から転じて「〜に関して」という前置詞的機能を獲得しました。
一方で、複数形の「regards」は「好意、敬意、よろしくという挨拶(best wishes, greetings)」を指す別の語彙へと変化します。手紙の末尾に添える「Give my regards to your team.(チームの皆様によろしくお伝えください)」や、英語メール結びの定番である「With best regards(敬具・真心を込めて)」の「regards」がこれに該当します。つまり、「with regards to」という形は、挨拶の「regards」と前置詞句の「regard」が頭の中で混線した結果生まれた「混成語(変形)」に過ぎないのです。
| 表現 | 文法的ステータス | 主要スタイルガイドの判定 | 推奨される使用シーン |
|---|---|---|---|
| with regard to | 標準的・伝統的文法に合致 | 〇(正式な表現として完全認容) | 契約書、公的報告書、重要メール |
| with regards to | 口語的変形(非標準・混成) | △(会話では許容、文書では非推奨) | 社内チャット、カジュアルなやり取り |
| in regard to | 標準的・「with〜」と同義 | 〇(格式高いフォーマル表現) | 法務文書、オフィシャルレター |
| in regards to | 完全な文法エラー(誤用) | ✕(多くの辞書が明白な誤用と断定) | ビジネス実務では使用を避けるべき |
| regarding | 極めて標準的な前置詞 | ◎(最も推奨される簡潔な表現) | あらゆるビジネスメール・件名・文書 |
アメリカの法曹界や出版界で絶対的な権威を持つ文体規範書『Garner's Modern English Usage』をはじめとする主要な言語資料でも、「with regards to」は「単数形にすべき表現の誤り」として繰り返し取り上げられています。言語学コーパスのデータを見ても、学術書や一流紙の記事では「with regard to」が圧倒的多数を占めており、教養あるビジネスパーソンほど末尾の「s」に違和感を覚える傾向がはっきりと現れています。
【実態検証】利用者の生の声と現場目線で見えたリアル
文法書が「誤用寄り」と指摘する一方で、実際のビジネス現場やWeb上のコミュニティではどのような受け止めがなされているのでしょうか。英語圏のディスカッションフォーラム(RedditやQuora)および国内のQ&Aサイト(Yahoo!知恵袋など)に寄せられた現役ビジネスパーソンの証言を検証すると、「世代や地域による許容度の差」と「受取側の厳しい目線」という二面性が浮き彫りになります。
欧米の外資系企業に勤務する日本人法務担当者は、社内レビュー時の体験について次のように述べています。
「英文契約書のドラフトを作成した際、前文に『with regards to』と記載したところ、ロンドンオフィスのシニアアソシエイトから即座に赤字で『sを削除すること。これはカジュアルな会話表現であり、フォーマルライティングでは未熟な印象を与える』と修正を受けました。日常会話でネイティブが使っているのを耳にしていたため油断していましたが、プロフェッショナルな文書では厳格に見られていることを痛感しました」
SNSや知恵袋上の意見を分析すると、以下のような傾向が確認できます。
- 肯定的・容認派の声:「日常の社内メールや取引先とのやり取りで『with regards to』が送られてきても、意味は100%通じるため誰も気に留めない」「イギリスやオーストラリアの取引先からは普通にこの綴りで届くことがある」。
- 慎重・否定派の声:「英語ネイティブでも文法に無頓着な人は大勢いるが、それをプロが真似るべきではない」「採用書類や重要なプレゼン資料に『with regards to』や『in regards to』が書かれていると、ライティングスキルの低さを疑ってしまう」。
このように、相手に通じるか否かという「伝達性」の観点では問題なくとも、相手からの「信頼性」という観点においては、末尾に「s」を付ける行為には一定のブランド棄損リスクが潜んでいるのが現実です。

一般に知られていない盲点とネットの誤解|「in regards to 誤用」と「as regards 意味」の罠
このテーマを深掘りする際、必ず遭遇するのが「in regards to」と「as regards」をめぐる混乱です。ネット上の簡易的な解説記事ではこれらが同列に扱われることがありますが、文法的な許容度は全く異なります。
1. 「in regards to 誤用」の決定的理由
まず警戒すべきは「in regards to」という表現です。「in regard to 意味」は「with regard to」と全く同じ「〜に関して」であり、文法的に非の打ち所がありません。しかし、これに「s」をつけて「in regards to」とした場合、英語圏の主要な辞書(Merriam-WebsterやOxfordなど)は「nonstandard(非標準的・誤用)」のラベルを貼ります。「with regards to」以上に文法エラーとしての認知度が高いため、ビジネスの場では絶対に避けるべきNG表現と認識しておく必要があります。
2. 「as regards 意味」はなぜ「s」が付くのか?
一方で、「as regards」という「〜に関して 英語表現」が存在します。ここで多くの学習者が「なぜこの表現には堂々とsが付いているのか?」と混乱に陥ります。
種明かしをすれば、この「regards」は名詞の複数形ではなく、三人称単数現在形の「動詞」だからです。「as it regards〜(それが〜に関連するように)」という構文から主語のitが省略され、慣用化した成句であるため、語尾に「s」が付いていなければ文法崩壊を起こしてしまいます。「as regard」とするのは逆に完全な誤りであり、「as regards the pricing strategy(価格戦略に関して言えば)」のように用いるのが正解です。ただし、やや硬く古風な響きを持つため、現代のスピード感が求められるメールでは多用されません。
【失礼のないビジネスメール】「with regards to 言い換え」と状況別の最適な表現
「with regards to ビジネスメール」において最も実務的かつ安全なアプローチは、「そもそもregardを使った3語〜4語の長い前置詞句を使わない」という発想の転換です。現代のビジネスコミュニケーションでは、文字数を削ぎ落として要点を伝える「Plain English」が世界標準となっています。
失礼にならず、相手にスマートな印象を与える主要な言い換え表現を用途別に整理しました。
① 最も汎用性が高くプロフェッショナル:regarding 使い方
「〜に関して」を英語1語でスマートに表現できる筆頭が「regarding」です。品詞としては前置詞であり、後ろに名詞を置くだけで完結します。メールの件名(Subject)にも最適です。
・例文:I am writing regarding the contract renewal.
(契約更新の件に関してご連絡を差し上げました)
・メール件名:Inquiry regarding your product specifications(貴社製品仕様に関するお問い合わせ)
② ダイレクトかつ自然:about
「about」は中学生レベルの基本語ですが、現代のビジネス英語では決して失礼な表現ではありません。むしろ無駄な装飾を排した誠実なトーンとして、GoogleやAppleをはじめとするテック企業の現場でも最も好まれます。
・例文:Let’s discuss about the timeline in tomorrow’s meeting.
(明日の会議でスケジュールについて話し合いましょう)
③ 参照や過去のやり取りを特定する:in reference to
過去に交わしたメール、受領した見積書、規定の条項などを具体的に指し示しながら「〜の件について参照の上で」と言及したい場合は、「in reference to」が極めて精緻に機能します。
・例文:In reference to your estimate dated May 10, we would like to place an order.
(5月10日付の貴社見積書を参照のうえ、発注をお願いしたく存じます)

【プロの結論】コミュニケーション論から見る教訓|向いている人・避けるべき状況の判断基準
日本人のビジネスパーソンが「with regards to」や「with reference to」といった長く格式張った前置詞句を好む背景には、言語心理学でいう「過剰丁寧(Hyper-politeness)の罠」が存在します。日本語の「〜の件に関しまして、恐れ入りますが」という敬語のクッション言葉をそのまま直訳しようとするあまり、「語数が多いフレーズ=丁寧で失礼がない」という無意識の防衛本能が働いてしまうのです。
しかし、多忙を極める現代のグローバルビジネスにおいて、冗長な表現は読者の認知負荷を高めるノイズになりかねません。以下の基準に沿って、自身の執筆スタイルを点検することをおすすめします。
【この表現を見直すべき状況・避けるべき人】
・法務文書、公的レター、CxO(経営陣)クラスへの上申書を作成する人
・外資系企業や海外法律事務所など、文法規律に厳しい環境とやり取りする人
・英語メールの文末に「With best regards,」と書いた直後に、本文で「with regards to」を重ねてしまい、語彙の貧困さを露呈している人
【シンプル化(regarding / about)に移行すべき人】
・日々の業務メールを迅速かつクリアにやり取りしたい実務担当者
・単数と複数の使い分けに毎回頭を悩ませ、メール作成の手を止めてしまっている人
「正確な単数形(with regard to)を完璧に使いこなす」か、あるいは「最もミスが起きない洗練された一語(regarding)に一本化する」ことこそが、知的なビジネスコミュニケーションを実現するための最短ルートです。
【with regards to 意味】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:「with regards to」をビジネスメールで使ったら相手に対して失礼になりますか?
A1:失礼(相手を侮辱するようなニュアンス)には決してなりません。意味は完全に伝わります。ただし、受取手が文法やスタイルに厳しい人物である場合、「正式なライティングの訓練を受けていない」「語彙の選択がやや不正確である」というネガティブな印象を持たれるリスクはあります。重要文書では「with regard to」か「regarding」を用いるのが賢明です。
Q2:メールの結び言葉である「With best regards」の「with regards」とは何が違うのですか?
A2:意味が全く異なります。結び言葉の「With best regards(またはKind regards, Warm regards)」に含まれる複数形の「regards」は、「敬意、好意、よろしくという挨拶」を意味する名詞です。「心からの敬意を込めて」という手紙の結びの挨拶として文法的に100%正しい用法です。一方、話題を切り出す「〜に関して」という意味で名詞を使う場合は、単数形の「regard(注意・配慮)」を用いるのが正式な規則です。
Q3:ビジネスメールで最も安全・無難に「〜に関して」と伝えたい場合、結局どれを使うべきですか?
A3:迷った場合は「regarding」の一択です。文法的な誤用の議論が一切存在せず、1語で簡潔であり、フォーマルから日常的なビジネス連絡まであらゆる場面で100%安全に使用できます。メールの件名でも本文でもプロフェッショナルな響きを担保できます。
まとめ:今後の動向と失敗しないための判断基準
英語は時代とともに変化する言語であり、日常会話のレベルでは「with regards to」を許容する空気も確かに広がっています。しかし、信頼と正確性が何よりも重んじられるビジネス実務の現場では、伝統的な規範に裏打ちされた正確なライティングが依然として個人の評価を左右します。
単数形の「with regard to」が持つ本来の格式を理解しつつ、現代的な「regarding」を第一選択肢としてストックしておくこと。言葉の細部にまで意識を配るその姿勢が、国際ビジネスの舞台における確固たる信頼関係を築く礎となります。 (出典: with regards to 意味(Yahoo!ニュース))